死を選ぶ前に
す が入ったのでもう書けないな、と思ったけどここで終わらせてはいけないと勇気をだしてもう少し書く。
その後、親子を追い払った位にはビルの警備にあたってる方などが来た。その人はためらわずまず脈を診た。そうだそれくらいなら俺にもできたはずだ。
そして心マッサージを始めた。俺にはそれはできない、と思った。緊急の冊子には一分間に何回とかある。でもどれくらいの強さで押せばいいのか?肋骨が骨折してたら下手にやったら致命傷をあたえないか?そしてなにより血を流してる人に近づくという恐怖心だ、恥ずかしながらも。
それらの思いは今私を責めたてる。
その後はかなりの迅速さで救急隊員がやってきた。心マッサージ機らしきものを携帯していたがそれは使用されずそのまま担架で連れて行かれた。私はその間野次馬の足が近づくのを停めていた。
今思うことは現場に一番近かったのに警察に尋問されなかったのは一部始終を見てた人がいたかららしい。現場検証も落ちた場所をすぐ断定し指紋を取っていたことからもあきらか。
午後になり関係者が集まり黙祷を捧げてい、あ、亡くなったのだと察した。私達は列に加わる事を強制されなかった